セルフジェルネイルの道具 — 最初に揃えるものと、後でいいもの
セルフジェルネイルを始めようとすると、道具の多さで手が止まってしまうことがあります。全部を一度に揃える必要はありません。「最初に必要 / 慣れてから / 急がなくて大丈夫」の3段階に分けて整理します。
道具は3段階に分けると、迷いが減ります
セルフジェルネイルの道具は、まとめて売られているスターターキットもあれば、1点ずつ選ぶこともできます。どちらの場合も、最初に知っておきたいのは「何がないと始められないのか」の線引きです。
この記事では、道具を「最初に必要なもの」「慣れてから足すもの」「急がなくて大丈夫なもの」の3段階に分けて整理します。順番が分かれば、予算の配分も決めやすくなります。
最初に必要なもの
ここに挙げるものが揃うと、ひととおりの工程を最後まで通せます。逆に言うと、これらが欠けると途中で止まってしまうので、優先度は高めです。
ライト(LED/UV)
ジェルを固めるための機械です。ジェルは「乾く」のではなく光で固まるので、これがないと工程が成立しません。お使いになるジェルが対応している波長・種類に合っているかを、先に確認しておくと安心です。手を入れたときに指先まで光が届く大きさかどうかも、地味に効いてくるポイントです。
ジェル(ベース・カラー・トップ)
役割の違う3種類が基本です。ベースが自爪との接着を担い、カラーが色をのせ、トップが表面を保護して艶を出します。最初はこの3本があれば形になります。カラーは、あれもこれもと欲しくなるところですが、まずは肌に馴染む1色から始めるのもおすすめです。透明感のあるニュアンス系は薄く重ねる前提の色が多いので、2度塗り・3度塗りの手間も一緒に考えておくと、仕上がりの想像がしやすくなります。
ファイル・バッファ
自爪の形を整えるファイルと、表面をならすバッファです。番手(グリット数)は数字が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。自爪に使うものは削りすぎない番手を選ぶのが一般的です。ジェルを削る用と自爪用を分けておくと、それぞれの持ちも良くなります。
ウッドスティック・プッシャー
甘皮まわりを整えたり、はみ出したジェルを取り除いたりするための道具です。ジェルが硬化する前に際をきれいにしておけるかどうかで、仕上がりの印象がずいぶん変わります。
クレンザー(未硬化ジェルの拭き取り)とコットン
ジェルの種類によっては、硬化後に表面へ未硬化のジェルが残ります。これを拭き取るための溶剤と、毛羽の出にくいコットンやワイプが要ります。拭き取り不要のトップジェルもあるので、お使いの製品がどちらかを確認しておくと、買い足しの無駄が減ります。
オフの道具
始める前に、終わらせる準備をしておくのが大切です。ジェルを落とすためのリムーバー、コットン、アルミホイル(またはオフ専用のクリップ)。ここが手元にないと、無理に剥がして自爪を傷めることにつながります。最初の買い物のうちに、オフの道具まで含めておくことをおすすめします。
最初のひと揃え(チェックリスト)
- ・ライト(お使いのジェルに対応しているか)
- ・ベースジェル・カラージェル・トップジェル
- ・ファイル/バッファ(自爪用とジェル用を分ける)
- ・ウッドスティック・プッシャー
- ・クレンザーと、毛羽の出にくいコットン
- ・オフ用のリムーバー・ホイルまたはクリップ
- ・ダストブラシ(削った粉を払うため)
慣れてきたら足すもの
ひととおりできるようになると、「もう少しここをきれいにしたい」という気持ちが出てきます。その気持ちが出てきたタイミングが、道具を足すのにちょうどいい頃合いです。
- ・細筆・アート用の筆 — ラインや細かいデザインを描きたくなったら
- ・ピンセット — ストーンやパーツをのせるとき、指で置くより位置が決まります
- ・ネイルマシン — 表面のオフや、根本の際の作業を短くしたくなったら
- ・集塵の道具 — 削る量が増えてきて、粉が気になり始めたら
- ・長さ出しの道具(フォーム・チップ) — 自爪の長さ以上を出したくなったら
- ・カラーの追加 — 手持ちの色で「あと一歩」を感じたところから足すと、重複が減ります
どれも最初から必要なものではありません。先に道具を増やしても、使う場面が来ていないと出番がないままになりがちです。「困ったことが出てきたら、それを解く道具を足す」という順番のほうが、結果的に無駄が少なくなります。
急がなくて大丈夫なもの
あると気分は上がるけれど、上達には直結しにくいものもあります。予算に限りがあるなら、後回しにしても困りません。
- ・大容量の収納ケース — 手持ちの量が決まってから選ぶほうが、サイズを外しません
- ・色数の多いカラーセット — 使わない色が残りやすく、ジェルには使用期限の目安もあります
- ・大型の据え置き集塵機 — 削る量がまだ少ないうちは、置き場所のほうが負担になりがちです
- ・凝ったパーツ類 — ベースとトップの塗りが安定してからのほうが、仕上がりに活きてきます
サロン品質を目指すなら、マシンと集塵の話になります
セルフを続けていくと、どこかで「サロンで仕上げてもらったときのような、際までぴたっとした感じ」を出したくなる時期が来ます。そこで効いてくるのがマシンの扱いと、削って出た粉をどうするかです。
削った粉(ネイルダスト)はとても軽く、発生した場所から離れるほど広がります。ですから、集塵で大事なのは吸引力の数値そのものより「どれだけ発生源の近くで吸えるか」です。ご自宅で使う場合は、これに加えて音と置き場所が現実的な判断材料になります。集合住宅にお住まいなら、使える時間帯にも関わってきます。
私がサロンワークで使っているのは集塵機能付きのマシンで、集塵は2段階に切り替えられます。卓上のパワフルな集塵機ほどうるさくないので、施術中の会話も困りません。マシンと集塵機を別々に用意するか、1台にまとめるかの選び方は「集塵機付きネイルマシンとは — 据え置き集塵機との違いと選び方」に、実際に使っている機種の使用感はレビューページにまとめています。ビットの種類そのものについては「ネイルマシンのビット、種類と選び方の基礎」をご覧ください。
それでも、プロに任せる良さがあります
道具の話をしてきましたが、セルフとサロンは競うものではないと思っています。どちらにも、それぞれの良さがあります。
セルフの良さは、自分のペースでできること、思い立ったときに変えられること、そして道具を選ぶ時間そのものがワクワクすることです。いっぽうサロンには、利き手も含めて左右差なく仕上がること、自爪の状態を見たうえで工程を組み立ててもらえること、そして自分では手が届かない角度の作業を任せられることがあります。上品な大人っぽさを出したいときの色の合わせ方や、持ちを優先した設計は、経験の積み重ねが出るところです。
普段はセルフで楽しんで、大切な予定の前だけサロンへ、という付き合い方もあります。サロンで仕上げてもらった指先を手本に、次のセルフに活かすという考え方もできます。KEDIT のメニューと料金はメニューページにまとめていますので、よろしければご覧ください。
自爪への負担について
削りすぎや、無理に剥がすオフは、自爪の負担につながると言われています。このページで具体的な症状や、その予防をお約束することはできません。痛みや違和感が続く場合は、自己判断で続けず、医療機関や専門機関の情報をご確認ください。
まとめ
最初に必要なのは、ライト・ジェル3種・ファイル・ウッドスティック・クレンザー・オフの道具。この6つが揃えば、始めて、終わらせるところまで通せます。
その先は、困りごとが出てきた順に足していけば大丈夫です。細かいアートがしたくなったら筆を、削りを短くしたくなったらマシンを、粉が気になり始めたら集塵を。道具は上手くなるための手段なので、迷ったら「毎日のどの動作が減るか」で選んでみてください。お気に入りの1本が増えていく過程も、セルフネイルの楽しさのひとつではないでしょうか。